「日本のバレンタインデーはつらい」。2月14日を楽しめない人のためのチョコレートが発売

2017.1.27

Share
Tweet

いつからか日本では、女性が好きな男性に「チョコを贈る日」として定着したバレンタインデー。

もともとは、中世以降に恋人たちの守護聖人としてヨーロッパで厚く信仰されてきた聖ウァレンティヌスの殉教(自らの信仰のために命を失ったとみなされる死のこと)の日が2月14日だったため、彼の名をとって同日を「バレンタインデー」と名付けたそうだ。そして今でも「恋人たちが愛を語る特別な日」として受け継がれている。

ここで忘れてはいけないのは、「恋人のための日」であって、「異性同士のカップルためだけの日」
ではないということ。
女性から女性に、男性から男性に、愛を込めたチョコレートを渡す姿を学校や会社であなたは見たことがある人はいるだろうか?または同性からチョコレートを渡されたことがあるだろうか?

バレンタインデーは、いわゆるLGBTと呼ばれる性的マイノリティのカップルたちのための日でもあるという認識が日本では低いのではないだろうか。

そんな既存のバレンタインデーのイメージを払拭するために、虹色を纏ったチョコレートが日本で発売された。このチョコレートの実現は、ある2つの団体の出会いがきっかけだった。

日本のバレンタインデーはLGBTにはつらい。

「バレンタインデーに、職場で”女性”から”男性”へとチョコを贈る(トランスジェンダーや同性愛などが想定されない)習慣が、LGBTにはつらい」。

そんな声を聞いたのは、LGBTと呼ばれる性的マイノリティの人々や、当事者ではない人が彼らを理解し支援する人々を指す「アライ(Ally)」の人々がいきいきと働ける職場づくりをめざすNPO法人虹色ダイバーシティ代表の村木 真紀さんだ。彼女はカミングアウトしていないLGBTにとって息苦しいバレンタインデーを楽しく過ごせるようにと、「多様な愛のあり方を発信するためのチョコ」を作れないかと考えていた。

そんな時に彼女が出会ったのが、世界の子どもを児童労働からから守るために活動する認定NPO法人ACE代表の岩附 由香氏。ACEはヨーロッパで幸福のシンボルとされている「てんとう虫」をモチーフに、人々に愛を贈る意味を込めて「てんとう虫チョコ」を販売している。このチョコレートを買うことでアフリカで児童労働を強いられている子供たちの支援になるという仕組みだ。

この出会いが転じて今回、虹色ダイバーシティとACEが社会問題の壁を超えてコラボレーションした。そして児童労働を強いられている子供のためだけでなく、未だ差別や不当な扱いを受けるLGBTの方々のために“カラフルな愛”を発信する「レインボーチョコ」が完成した。

width="100%"

「レインボーチョコ」

児童労働の撤廃に取り組むACEの岩附氏が今回虹色ダイバーシティとコラボした理由として2つ挙げている。1つ目は、彼女自身として身近にレズビアンやゲイの友達がおり、LGBTをバックアップする「アライ」であるから。そして2つ目は、子どもの権利実現を掲げる人権団体としても、多様な個人のあり方を尊重したいからだと語る。

社会問題を「見える化」させるレインボーチョコ

児童労働の問題や、LGBTの差別。あなたはこれらの話題を普段友達と会話することがあるだろうか?ほとんどの人が「NO」と答えるだろう。

「日本企業で働いているほとんどの人は、社内ではカミングアウトしていない。このレインボーチョコがオフィスで誰かから贈られることで、ポジティブな形で話題になればいいと思う」と虹色ダイバーシティの村木さんは話す。

たかがチョコレート、されどチョコレート。このチョコレートを買うことで、ガーナでカカオを作っている子どもたちの支援になったり、LGBTが生きやすい社会のために必要な資金になるのだ。

結婚、教育、医療など。様々な分野でLGBTに公正な権利を与えられていないのが日本の現状。そんなLGBTの人々が少しでも生きやすい社会を作り、LBGTや児童労働の社会問題を一般の人たちに「見える化」させてくれるのが今回の虹色に輝くてんとう虫のチョコレートなのかもしれない。

より多くの人々が「ありのままの自分」で生きられる社会を作ることに挑戦し続けるACEと虹色ダイバーシティの活動にこれからも目が離せない。

レインボーチョコはACEオンラインショップ等で販売している。
詳しくはこちらから。

KNOW MORE 虹色ダイバーシティ& ACE

width="100%"

虹色ダイバーシティ代表 村木氏 & ACE代表 岩附氏

※こちらはBe inspired!に掲載された記事です。2018年10月1日にBe inspired!はリニューアルし、NEUTになりました。

Share
Tweet
★ここを分記する

series

Creative Village